新年

あけましておめでとうございます。何気なく食べようとした蜜柑が実はこれまで誰にも傷つけられることなく、剥かれることがなかったからこんなに美しい橙色をしているのだと意識して以来、無理矢理に剥(は)ぐのは強姦同等の行為に思えてしまい、もしくは自分が相当な鬼であるかのように思えて、一つひとつの蜜柑に愛情をもって接せねばならないと決意した年始です。僕は愛が何なのかわかりません。が、大事に思う気持ちは確かにその方向をむいていると思います。腹のなかにある蜜柑の肉片が、いまごろこの人に食べられて良かったと思い土に還ってゆくことを願っています。橙色の君は美しくて自分の心は君の事を確かに好きだと言っているのですが、どれが君なのかわからなくなってしまいました。眠くなってきたのでこのあたりにします、おやすみなさい。
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