残暑へおもいを寄せて
9月9日(木)
まだ知らない場所へいきたかった。以前から若狭に抜けるルートで奥琵琶を通過していた。そして今回は奥琵琶を目的として車を走らせた。
岐阜から滋賀に抜けるルートは木之本の山越えか、関ヶ原の伊吹山麓を縫う二択である。なるべく早い到着を優先して、行きは信号のすくない山越えを選択した。
思ったより夏らしさがのこっていて、ぐずぐずしてる時間はないなとおもった。目的地に着くまでにすでに次回の目的地を考えていた。
道の駅にも制約の波がきていた。普段道の駅といえば17時くらいまでやっているものだろうが、いまは16時で閉館だという。わりと早く出たのが功を奏し、湖北名物である鴨そばにありつけた。琵琶湖といえばしじみも欠かせない。しじみご飯も何と200円で注文した。厨房のママが気前よく、大盛にしてくれた。いつからかの癖である"汁物を平らげる"とダブルパンチでお腹がタプンタプンになってしまった。目的地周辺のつづら折りの山道で運転しながら車酔いした。
展望台からの眺めは、奥に伊吹山がそびえ立ち、その手前に賤ヶ岳、一面には対岸の平野と琵琶湖が広がる開放的なものだった。展望台といいつつ名ばかりの眺望が多いなか、ここは本物だった。100円で据え付け望遠鏡を楽しむ。地形というのは眺めれば眺めるほど楽しいのだ。
帰りは伊吹山が恋しくなり山麓を通ることにした。滋賀方面にはたびたび訪れるため、いつかみた景色が増えてゆく。この子もよく頑張ってくれてるなあと愛車をおもう。
帰って麒麟ビールの秋味をのんだ。鰆(さわら)が自分の経験以上にうまかった。鰆を調理するのは初だったがこいつはあまり火を通しすぎないのがコツなようである。これはまた秋のうちに食べたい。
懐かしんで繰り返すことと新しく発見することをバランスよく摂っていきたい。自分の気持ちに素直でありたい。